Time Out (タイムアウト)
前回のエッセイ「ベンジャミンの成長」を読んで、「Time Out ってどんなもの?」「アメリカでは どこでもそうしているの?」というメールを多くの方から頂いたので、今回はTime Out について詳しく書いてみましょう。
Time Out は、今時のアメリカ家庭でもっとも一般的な叱り方で、「ポシティブな叱り方」とされています。
子どもが何かいけないことをした時に、"Time out!"を告げ、子どもを一定時間 静かにさせることをいいます。Time Out と親に言われると、子供は直ちに作業をやめ、大人しくしなくてはなりません。反論やダダをこねるとTime Out の時間がもっと長くなることから、アメリカの子供はこれを非常に恐れ、ほとんど言うことを聞きます。
子供部屋で静かに待機させる方法や、椅子や階段などに座らせじっとさせるなど、場所は家庭によって違ってくるでしょう。また2歳後で約1,2分、年齢が高くなるにつれその時間は長くなってきます。Time Out は、暴力による体罰を与えずに叱る方法と位置付けられていており、子供が自分の過ちを反省する時間となっています。
多くの米国在日本人ママが、他のアメリカ人ママにならって 同じようにTime Out をしたり、「うちもそうしよう!」とTime Out に対して肯定的に考えている方も少なくないようです。今だに多くの家庭向け育児雑誌でもTime Out について書かれています。
しかし、このTime Out、私はあまり賛成は出来ません。確かに暴力で子供を叱るよりはいいですが、それでもTime Out に対して確固たる理解をもち、上手にしつけないと、子供は精神的に傷つき自尊心を失いかねません。実際、私の幼稚園ではTime Out は取り入れてませんし、良い幼稚園では まずみられないと思います。なぜ、Time Out は良くないのでしょうか。
Time Outは、子どもをおとなしくさせることはできると思いますが、非常に大人から子へ命令的、権力的です。
Time Out の数分間の間、子どもは一体何を考えていると思いますか?本当に反省して、自分のいけなかったことを改めているのでしょうか?
いけないことはいけない、そしてどうすべきなのか、なぜいけないのか、ということを大人が説明しなくては この年齢ではまだまだ 自分自身でそこまで考えられないと思います。
大抵の子ども達はこの数分間の間、「早く Time Out 終わってくれないかなー」「ママ(先生)なんて嫌い!!」「おなかすいたナー・・」など、おそらく全く反省の内容とは関係ないことを考えているでしょう。これではこの Time Out の目的とは、かけ離れてしまいます。
また幼稚園という大勢の子どもが居る中で、Time Out Chairを使うと他の子はどう思うでしょうか?
多くの場合、座らせられる子どもはだいだい同じ子が多く、他の子は「あの子は悪い子」など
思ってしまいがちなのです。それにより、座らせられた子どもの自尊心が損なわれます。
このような内容から、Time Outを使うときには十分注意しなくてはいけません。私個人的には、暴力でなくともTime Out は賛成できず、他の方法で子ども達を理解させるべきだと感じてます。
私は子供がいけないことをしたら、その子どもの手をつないで園庭を歩いたり、先生と過ごす時間をとってます。その間、子供は 遊具やお友達と遊べませんが、歩きながら興奮を抑え、どうすべきなのか一緒に話し合っています。子供の口から、なぜしてしまったのか、分かると同時に助言を与える事ができます。一緒に話し合う場を持つことにより命令的ではなく、平等の立場を保つ事ができ、また他の子供にも悪い印象を与えません。
家庭でもTime Out は、最終手段と思って他の方法も、色々考えてみてください。「アメリカ人がそうしているから」という理由で家庭に入れるのはご法度、なぜTime Out が必要なのかよく考え、貴方なりの方針をもってください。
また、部屋に閉じ込めカギをかける、というやり方は、子供に恐怖心を与えるだけなので、ダイニングルームの椅子に座らせ、キッチンで料理をしながら一緒に話し合うなど、親の見える場所で、話し合いの場を持つのが良いでしょう。躾の目的は、子供のためであること、忘れないでください。
|