なるにはエッセイシリーズA 現地幼稚園教師

現地幼稚園とは、一般的に日本人の間で使われる言葉ですが、海外におけるそこの国での幼稚園のことを指します。
アメリカでの現地幼稚園とは、基本的にはアメリカ人児童への教育機関のことですから、主流言語は英語でアメリカの教育を子ども達に教えることを言います。

現地幼稚園の教師になるには、やはりその国の教育や方針を理解する必要があります。
アメリカでは幼児教育は大学や短大にて教えていますから、学校に入学し基礎から学ぶのがいいでしょう。また、大抵の教師は、約9−15単位の幼児教育のクラスを取ってから、アシスタントやエイドとして実際に幼稚園にて働き経験も積んでいきます。この教育歴は就職の際に有利になりますからボランティアとしてでも実際に現場で経験を積んでいくことは大事です。

現地幼稚園の教師になるには、色々な方法がありますが、例えば 日本で既に大学を卒業しているのなら、@その単位をアメリカの大学にトランスファーし、こちらでそれ以外の必須クラスを取得、幼児教育を専攻し卒業する方法、Aこちらでは大学は卒業せず、幼児教育のクラスだけを取り(約35単位)Certificadeを取る方法、日本での学位を持っていないのなら、Bアメリカの大学に入学し幼児教育を専攻する方法、CCertificadeとして幼児教育のクラスのみ取得する方法、などがあります。

この場合、@〜Bは学位があるので、主担当としてクラスを受け持つことができますが、Cの場合には、代理教師やアシスタント、パートのみで採用されることがあります。

アメリカでの採用募集内容は、日本と違い 細かく「3歳児の主担当募集」「2歳児のアシスタント募集」など書かれています。幼稚園の質や州により経験、学歴は変わってきますが、一般的に主担当なら「最低幼児教育準学位以上、3年以上の主担当経験有りの方」などでしょう。ここで分かるように、アメリカでは普通 経験の無い幼児教育専攻の卒業生をいきなり主担当にすることは、あまりありません。パートでもアシスタントでもいいからある程度の経験がないとクラス担当を任せてもらえませんから、経験はとても大事になってきます。
またアメリカでは 結婚・出産後も女性が働くのは一般的ですから「教師歴15-20年のベテラン」なんていうのは ざらにいます。その中で、いかに自分は採用すればメリットのある人間かというところを 面接や履歴書で表現することが大切でしょう。

その他、日本と違うのが担当クラス年齢は、園長・ディレクターが決めるのではなく、自分から申しでて採用されないといけないことです。募集要項ですでに「3歳児クラス」などと書かれているので、はれて採用された際には3歳クラスを担当することになるでしょう。そしてその後5歳クラスに空きが出来たりして、自分がその担当になりたい場合には、ディレクターに申し出る必要があります。私の幼稚園では、スタッフ内でも「履歴書、面接、観察」があり それにパスしないと担当を変える事ができないようになっています。そして、5歳クラスなら5歳の児童に関する知識、アクティビティプランなどの能力も求められます。クラスを担当してから学ぶことも多いでしょうが、その前にある程度の知識が必要となってくるのです。

私の場合には、学生のうちから大学内の幼稚園にてボランティア後、パートで働き学校へ通っていました。その後教授の薦めで今の幼稚園へ転職し、しばらくは学生と先生を両立して卒業後2歳児クラスを担当することになりました。それから、現在の3-5歳混合クラスに空きができ、面接などをパスして今のクラスを担当することに採用が決まったのです。 私のケースはとてもスムーズに行き、ラッキーだったといった方が良いかも知れません。大抵 教授はあちこちにコネを持っているので、教授に聞いてみると良いかも知れません。

アメリカで教師になってから 始めのうちは、こういったスタッフ内でも面接や履歴書を提出することに驚いてしまいました。アメリカの方が質が悪いと解雇もあるし、日本より厳しい面が沢山あります。大学卒業後もクラスや研修に積極的に参加する教師が、私の園には8割もいます。ベテランだから学業はしなくてもいい、という日本の考えとは全く反対で常に新しい事を学ぶ姿勢を見せなくてはなりません。そしてそれは給料の査定にも反映してくるのです。
厳しい面、自分を磨けるし積極的にアメリカ人スタッフの中で、アメリカ人同様のレベル環境で働きたい人には、現地幼稚園教師は良いかも知れません。

ただ、労働ビザ(H-1)をサポートしてくれる園は、少ないと思われるでしょう。なぜならば、「アメリカ市民の雇用を積極的に探してみたが、見つからないため」というところでひっかかるからです。現地幼稚園で英語にての指導に、どうしても日本人移民を、という理由が見つからず、「日本人児童が多く、日本人教師が通訳としても必要である」といった幼稚園でない限り、サポートは難しいでしょう。

1度、日系幼稚園で働きグリーンカードを取得してから現地幼稚園にて働く、という手もあります。労働ビザは、何らかの形で持っていたほうが、現地幼稚園で採用される可能性が高いと思われます。

*Sweet Home の過去にも海外就職についてのエッセイがあります。参考にしてみて下さいね。