男の子のママ
「男の子って異性だからか、めちゃくちゃ可愛い」「男の子には女の子にない可愛さがある」「ママにとって男の子って可愛いものよ」
そんな声を、よく聞く。(*1)
本当にそうなんだろうか・・・?
確かに、教師として、男の子たちをみてきて、「可愛い」のは良く分かる。でもそれを言うなら女の子には女の子にしかない可愛らしさもある。
男の子はいつまでも幼げで、手がかかるけど愛らしい。女の子は、お世話やきの「小さなママ」でクラスの中では、1人2人は「Teacher's assistant」と呼ばれる子がいた。同性同士の会話はしていて楽しい。
「女の子は、おませで口が達者で生意気」と言うママもいる。
日本人ママだけではない、アメリカ人のママでも同じことを思う人がいる。ある2人の男の子のアメリカンママで「3人目を作るとしても女の子より男の子が良いわ。女の子は怖いわ。」と私に話した人がいた。
まあ、自分の息子をディフェンスしたい気持ちもあるのだろうし、もしかしたら本当は女の子が欲しかったけど、男の子が生まれたので、嫉妬心からこういうことを言ってしまうのかもしれない。勿論、女の子のママからも、「男の子は将来妻側にいってしまって、つまらないわ。」「女の子だといつまでも仲良くできる」「男の子は乱暴」など言う人だって同じだけいる。だからきりが無いのだけど、男の子のママたちの「めちゃくちゃ可愛い」という自信をもった答えに、私はずっと「本当にそうなのかなあ?」と素朴な疑問を持っていた。
だって、これらの声を聞いていると、「男の子は、ママにとって 女の子よりも可愛いく思える」という定義のように思える。
その後私はべべを産み、女の子のママになった。
べべのことは、生れ落ちたその一瞬でめちゃくちゃ愛してしまった。可愛くて愛らしい。生まれたての赤ちゃんって、くちゃくちゃ、へなへな、顔もしっかりしていない。だけれど、とっても可愛く思えた。
女の子だけど、とっても可愛いと思った。
だから、ますます「男の子の方が可愛い」という声は、確かめたくなった。
2児が男の子と分かった瞬間は、嬉しかったが、同時に「手がかかるのかなあ?」などとちょっと心配にもなった。でもそれくらいで、特に男の子だから、という気持ちの変化はなかった。
そして、今。
アメ坊、2ヵ月半。
アメ坊のことは、ゆっくりゆっくり恋に落ちたような気がする。
出産のとき、初めての子のように涙もなく、ただニコニコ笑っていた私がいた。2人目だから、最初のような感動がなかった。
最初の頃は、とにかく べべにはなかった力強い大声で泣くアメ坊に、奮闘する毎日で、その上、テリブル2の上の子がいたために毎日くたくた。可愛いとか考える余裕がなかった。
器量のことをいえば、べべの方が可愛い顔をしていたし、赤ちゃんのうちだからか、あまり男の子だからとか女の子だからとか、私にはとくに関係がなかった。
そんなアメ坊も今はよく笑うし、男の子とはいえ それほど手がかからなくなってきた。顔つきがはっきりしてきて、目がぱちくり、体は大きいがパーツでいえばべべと似ているところがある。そんな彼をだんだん可愛く思えてきた、という感じだ。
今ではとっても愛らしい。そうべべもアメ坊も。
でも「男の子だから可愛い」という意識は、ない。
これから出てくるのだろうか?分からない。
今は「男の子だから可愛い」という定義が分からない私だ。
女の子も、かなり可愛いと思う。
(*1)実際には、面と向かってそういう人はいない。ネットなんかでよく台詞を聞くというだけのこと。